作品紹介

『PP33』はスタジオカラーとドワンゴが主催する『日本アニメ（ーター）見本市』参加作品として、美術監督金子雄司と吉浦康裕（スタジオリッカ）との共同原案にて制作した短編アニメーション作品です。2014年の後半期をかけて制作し、2015年1月より公式サイトにて配信を開始しました。5分と短い尺ではありますが、超高密度な画面と巨大なキャラクターのド派手な存在感を追及した、非常に濃密な作品に仕上がっています。

特撮巨大怪獣というジャンルを２Ｄアニメの手法で描き出す試みで、日本特撮やハリウッド特撮を意識しつつも「巨大生物はわれわれ人間と時間の感覚が違うはず」というコンセプトの元に企画を組み立てました。
※ なお本作は公式サイトにて無料視聴（残念！公開終了しました）＆メイキング素材なんかも見れます！

雑感

ある時『キルラキル』の美監作業で絶賛修羅場中の金子さんが僕の作業机にトコトコ来てこう言ったのです。
「吉浦さん。コレコレこういうやり方なら、アニメで特撮怪獣モノが出来るんじゃあないですかね」
なるほど確かにそれは、説得力を持った巨大怪獣を２Ｄアニメで描ける予感のする手法でした。しかもそれは（怪獣の作画はモチロンのこと）”撮影”が大きなキモとなるもので、どちらかと言えば撮影畑の人間であった自分にはジャストフィットだったのです。
さらに僕は以前から「巨大なものが雄大に動く映像を創ってみたい」という欲求を持っており、さらにさらに「そろそろ映像的に派手なものを創らないと！」という使命も持っておりました。このような条件がカタカタと組み合わさった瞬間に、稲垣Ｐより↓
「短編アニメを制作する企画が――」
「はいやります！！！」
そんなこんなでこの企画はスタートしたのです。
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僕はとてもライトな怪獣映画ファンです（ファンと名乗るのもおこがましいレベルかも）。初代ゴジラ、84年ゴジラといった節目の作品は観ています。『パシフィック・リム』は大好きな映画で、映画館では二回観ました。日本の特撮で一番好きなシーンは平成ガメラ３の渋谷決戦です。幼少期に怪獣映画の記憶はなく、ある程度大人になってから質の高い特撮に魅せられたクチとも言えます。一方、金子さんは筋金入りの特撮ファン（と僕は思っています）で、本作はそんな二人で意見をぶつけながら創った作品です。従来の怪獣映画ファンに加え、普段このジャンルに興味の無い人も楽しむことが出来る……そんな作品を目指すには最適な座組みだったような気がします。
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過去作に比べて方向性が大きく違うように見えるかもしれませんが、「センスオブワンダーを感じる作品創り」というポリシーに変わりはありません。願わくば（おこがましくも）日本の特撮怪獣映画に貢献できることを願いつつ……。
沢山の方々に楽しんで頂ければ幸いでございます！

STAFF&CAST

STAFF
・原案：金子雄司、吉浦康裕
・脚本/監督/絵コンテ/演出/撮影/編集：吉浦康裕　・絵コンテ協力：金子雄司
・キャラクターデザイン/作画監督：斉藤健吾　・怪獣＆ロボデザイン/素体作画：金子雄司
・動画監督：大谷久美子　・色彩設計/色指定/検査：中内照美
・美術監督 : 金子雄司　　・CGI : 和田夏樹
・音楽 : TOMISIRO　　　・音響効果 : 山田　陽（サウンドチーム・ドンファン）
・制作プロデューサー：稲垣亮祐
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CAST
山寺宏一　林原めぐみ
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© nihon animator mihonichi LLP.