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カテゴリー:アイの歌声を聴かせて

2020年を振り返って

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ここ数年続いていた、年末の「情報は出せないけどいま何かを頑張ってるんですよブログ」もようやく終わりを迎えました。『アイの歌声を聴かせて』いよいよ来年公開。つまり2020年はひたすら制作に没頭した一年でした。
ホント、長く苦しい戦いだった……いやまだ終わってない! 昨今の事情を鑑みて今年は数年ぶりに帰省を断念し、年末年始くらいはゆっくり休むつもりでしたが、結局は本日31日も今の今までチェック仕事。それを終えてようやくこのブログを書いている次第です。
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新作『アイの歌声を聴かせて』の制作現場は、色んな側面で今までとは勝手が違います。思い返せば『イヴ』も『パテマ』も、いわば半インディーズみたいなスタイルで制作していたんだなあとつくづく思い知らされました。そのくらい本作に関わるスタッフ&製作陣の数は多く、監督として考えなければいけないことのなんと多いこと。でもその一方で、自分の半インディーズなスタイルのクセは抜けず、結果的にいつもの2倍くらいのタスクをしょい込んで監督作業を続けております。これはもう自業自得としか言いようが無いですが(笑)
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でも、それくらい『アイの歌声を聴かせて』の制作に没頭している自分がいるんです。もちろん今までの作品も大概はそうでしたが……。何と言いますか、自分の人生の数年を費やす以上「作品制作=自分の生き方そのものになっている思考」が本作は特に強いと言いますか。生き方って言うと大袈裟かもしれないけれども、「仕事」という言葉では絶対に片付けられない何かではあるんです。……普段はこんなこと思いながら机に向かうことは無いんですが、年の瀬に一年を振り返って、そんな思いに強く駆られました。
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新作の内容について触れられないのを申し訳なく思ってます。とにかく底抜けに楽しい映画にしたい、楽しい映画として完成させたい。それが今の自分の全てです。
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来年2021年はいよいよ新作公開の年。続報を楽しみにお待ちください。それでは良いお年を!

新作映画『アイの歌声を聴かせて』

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新作映画『アイの歌声を聴かせて』が情報公開となりました。2021年の公開を目指して制作中です。というわけで、わざわざこのページにアクセスして頂いているような人のためにも、色々と近況をお話ししようかと思います。
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……ようやくの新作発表です。劇場オリジナル作品としては『サカサマのパテマ』以来、なんと7年ぶりですね。長かった。いやもちろん、この間も中編・短編と色々発表をしてはいました。アニメミライ2014にて『アルモニ』、日本アニメーター見本市にて『PP33』『ヒストリー機関』『パトレイバーREBOOT』。他にも、他者作品のお手伝いだったり、世間一般には出ていないBtoB案件なんかもやってたりします。
でも、やっぱり長編アニメーションを制作しないことにはなかなか世間一般的に認識されないみたいですね。これ本当に実感しました。このページをスクロールしてもらえば分かると思いますが、ここ何年かはほとんど記事が無い。年末が来るたびに「今がんばってます」と近況を書き続けるだけという。ああ、本作の発表までこぎつけることが出来て本当に良かったです。
とはいえ『アイの歌声を聴かせて』まだまだ制作途中、引き続き気を引き締めてがんばります。
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現状では特報映像を出しただけの段階ですので、制作スタッフ&キャストだったり物語の詳細なんかは今後少しづつ明らかになってゆくと思います。もう少々お待ち下さい。それでも本作の発表に併せて色々と反応を頂けたのは嬉しかったです。元気をもらっています。
その反応も様々で面白いんですが、「なんか今までと違う(意訳)」というご意見をよく目にします。これについてはその通りです。正直、自分でも自覚的に色々と変えました。何しろ前回の長編制作から色々と変遷がありまして、そりゃあ「自分が創るべき」と考えている方向性も変わるというものです。例えば(他者様の原作ではありますが)『パトレイバーREBOOT』における、伊藤和典さんとの脚本共同執筆や、とにかく娯楽に全振りするあの快感には大きな影響を受けました。『アイうた』は、いわばその経験をオリジナル作品に逆輸入したバージョンです。
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じゃあ翻って、以前の自分はどんなスタンスで制作していたんだろう?
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SFの要素? センスオブワンダーを感じる物語? 表面的にはそんな所かもしれませんが、もっと露骨に言うならば「何か一つはチャレンジングなことを」だったように思います。舞台劇のような会話の雰囲気、重力サカサマのヒロイン、リアルな学校空間の描写、美術による怪獣アニメ―ションに、超真面目な顔したコメディなど。
では本作『アイの歌声を聴かせて』はそういった要素が無いのか? と言われると……いや、そんなことは全くなかったですね笑。本作にもあります、チャレンジングな要素が。特報映像を見ればその片鱗は見えるかもしれませんが、何と言いますか「王道過ぎて逆にあんまりやられてこなかったことをやろう」くらいの意気込みで制作してます。
そういった意味では、結局のところ、公式サイトのコメントでも書いているように「楽しい映画にしよう」という意気込みが一番大きな心境の変化なのかもしれません。
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自分がどんな言葉で取り繕っても、監督としての根っこの部分は変わらないですね、きっと。変えたくても変えられない。だから、以前からこのページにアクセスして下さってる皆さんが期待しているような要素は、本作の中にも十二分に入っていると思います。
王道の青春劇なの? SFなの? まさかのミュージカル?
あえてどれが正解とは言いません(実際、どれに対してもYESともNOとも言えます)。でも、心の底から楽しめるものにしようという羅針盤は、制作当初から全くぶれていないつもりです。
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繰り返しになりますが、本作は王道でありながら、同時にめちゃくちゃチャレンジングな内容でもあります。そして日々スタッフによって仕上がって来る成果を見るたびに、この方向性で間違っていなかった! と実感しています。何だか取り留めのない文章になってしまいましたが、これが今の自分の素直な気持ちです。
皆さま『アイの歌声を聴かせて』の完成を、どうか楽しみに待っていてください。

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